やはり基礎
大阪の参加者から感想を頂きました。
短文ですが、的を得ています。
多くの経験をしていないとこの文章はかけません。
次回の大阪は、更にレベルアップする方法をご紹介したいと思っています。
方法論じゃない方法です。
★★★★★★★★★★★★★★★★★
技術系の勉強会に行っても現場に戻れば使えないことが多々ありました。
なぜなんだろうかと、思っていましたが、今回のセミナーでも聞けた『触診』が出来てるかどうか これが1番大きい原因だなと感じました。
そして、患者さんの『原因』を見極めて、治療していくには、改めて、触診のレベルを上げいく必要がある事に気づかせてくれるセミナーです。
治療家として、成長していくには、避けて通れない感じ取る力がつくセミナーでした!
熱心に、そして、楽しくセミナー受講が出来ました。
ありがとうございました。
★★★★★★★★★★★★★★★★★
多くの技術系の勉強会に参加して、理論は沢山学んで、意味もわかったけど、実際の現場になると使えないことに気づいたという内容の感想でした。
本当はやり方をあまり教えず、なんでこんなこと繰り返しているのか?
と疑問に思うぐらいが、基礎のレベルをあげる訓練になります。
それが人間の脳を活性化させます。
これは間違いありません。
昔、映画でベストキットという映画がありましたが、師匠が、木にかぶせた服を脱がせたり着せたりする動作を繰り返させたり、車の洗車をさせたりして、一見、空手の訓練とは思えないような訓練をさせます。
大事なことは、意味がわかっていないということなのです。
疑問に思いながらも、黙々とそれを繰り返す。
それによって基礎が身につく。
いわゆる大脳基底核の動作の記憶を徹底的に叩き込むのです。その時に感情を使います。それが大事です。
その訓練には理由を教えない。
映画の中では、簡単にやっていますが、本来、このような練習が滅茶苦茶大事です。
地味で派手さがないし、意味もわからないものです。
最初は意味なんてわかる必要がないのです。
その地道な訓練を行ったものだけが味わえる感覚というのがあります。
いわば、昔の大工の見習みたいなものです。
そんなの時代遅れだと言う人もいるかもわかりませんが、実際には、こういう地道な訓練があってこそ、考え感じる能力がつくのです。
私達はプロです。
素人ではありません。
ワーキングプアと呼ばれている鍼灸の業界は、これからますます厳しくなります。
副業をしないと食っていけない時代です。
私も、最初は、そういう無意味に見える訓練をやり続けました。
昨日の話ではないですが、爪がツルツルになったり、胸鎖乳突筋にアザができたりと、さんざんだったと思います。
それが良かったかどうかは今でも不明ですが、それに意味があると思い、やり続けることができたからこそ、今がありますし、最後の勇気がでるようになります。
その原動力は、こうなりたいと言う感情です。
それができてこそ自分で考える能力がつきます。人間って悶え苦しむ時しか勇気がでてこないんですよね。
最初から意味がわかってしまうと、それで納得してしまって、そこから深く考えないようになってしまいます。
目標はあっても、そこで理解しすぎると、後が続かない。
今日の先生が経験したことと、昨日の先生の話と全く同じです。
学生に教えるのであれば、簡単な意味を教えることも大事でしょう。しかし、プロには通用しません。多くを教えてしまうと、後からの伸びがなくなります。
私達はプロなので、自分で考え、実感していく必要があります。
ひな鳥が、親がもってくる餌を口を開けてパクパクしているのとは訳が違います。
それが臨機応変力を養う重要な力になります。
自立していく必要があるので、無意味に思えるものが必要不可欠なのです。
わからないという混沌とした状態に慣れることが大事なのです。
わかりやすさは、一見、良いように思いますが、下手なことをすると、自分で考えなくなります。
これは、昨日の先生の経験してきたことと全く同じです。
人間が力を出す時というのは混沌とした状態を経験してきたからです。
それが勇気につながるのです。
昨日の投稿にフェイスブックでコメントをくれた方がいましたが、本当にそのとおりだと思います。
自分で考えられない人が増えるのは、本当に忍びない。
それを変えられるのは、「混沌」と「楽しさ」しかありません。
多くの人に伝えたいと思ってはいますが、きっと伝わるのは5%以下の人にしか伝わらないと思います。
きっと、その比率は変わらない。
それでも伝えていくことに意味があると思っています。
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