手のcm関節
CM関節症という症状があります。
平たくいえば手首の痛み、母指の付け根の痛みなんですが、これらはCM関節だけでなく、全体とつながっています。
右手のCM関節が腫れて痛みがあり、作業ができないという方でしたが、痛みはなくなり、動きやすくなったのでよく動けるようになったと喜んでいましたが、まだCM関節は腫れています。
痛みがなくなったから終わりではありません。
治ったとは言わない。
母指が外転伸展しないという状態になると、CM関節症という診断をされなくても腫れています。
手を前に出すと患側の母指は下に落ち込んでいる形になりますのでわかります。
つまり予備軍です。
触診で辿っていくと肩の方向に向かって線が描出されます。
その経路は、本人にも確認してもらい同意してもらえます。
私が母指を持って伸展外転方向に動かしても動きが悪くロックがかかっているのもわかります。
また、面白い動きをするのは、指先から伸ばそうとするのです。
無意識は動かないところを知っています。
だから、伸ばそうとすると動く指先から動かしてしまうのです。
指先は動き過ぎで、CM関節は動かないというアンバランスを作っています。
これでは負荷がかかれば痛みは再発します。
だから症状がなくなったから終わりではありません。
肩とつながった経路を触れられるかどうかがポイントなのだと思います。
しかし、一般的には、CM関節は手首や母指しかみませんよね。
それでは良くなるものも良くなりません。
もう少し色々考えてあげた方が患者さんの為になるのではないかと思います。
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