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関節観察の重要性(その2)

動画





この動画では、手首の動きを観察しています。(手首には症状はありません)小さくゆっくり綺麗に動かそうとすると手首は外転伸展位で異常を起こしているのがわかりました。


殆ど動かしていないのに診断が可能です。触診する場所と動かし方にコツが必要ですが、初動を理解していれば誰でもわかる現象です。ここで面白いのは関節の連動性です。


母指のCM関節を外転伸展させると手首の外転伸展の異常が更に明確になります。腕関節だけを動かした時よりハッキリと異常がわかるということです。

CM関節を屈曲していると、この異常はわかりにくくなります。つまりCM関節の動きと手首の動きが連動しているということの証明です。

そして面白いことにCM関節外転伸展時には、腕関節屈曲内転の動きが良くなります。関節は対角線上に異常を起こしやすいということです。これは物理法則に則っています。


逆にCM関節を内転屈曲させると腕関節の外転伸展がやりやすくなり、屈曲内転はやりにくくなります。あきらかにCM関節の動作と位置で腕関節の動きが影響を受けているということがわかります。


また、この動きは肘関節や肩関節にも影響を与えます。肘が伸びにくくなり、外旋しにくくなります。

CM関節に異常があると、CM関節外転伸展位で固定すると、腕関節外旋しながらの肘関節伸展は制限されます。当然、この動きは肩関節外旋や外転に影響を与えます。肩関節の障害とCM関節の位置が関連しているということがわかります。


肩関節の障害のある人のCM関節を観察すると屈曲内転位になっています。この動きは、肩関節に障害のない人もあらわれますが、肩関節や肘関節、腕関節に問題のある人には顕著にあらわれます。

もし、物理刺激を行うとすると、心包経の大陵あたりに外側方向に刺激をすると効果がでる可能性が高いのです。あくまでも物理刺激の話であって、経絡を使っている訳ではありません。


これを磁石で表現すると図のようにN極を小指側S極を母指側で斜め方向に置くことで再現できます。磁石にはN極からS極に流れがあるということなので、CM関節を伸展外転位方向に誘導するように磁石を置いたということです。














磁石の方向性からCM関節の外転伸展方向だと言えます。













逆方向だとCM関節の屈曲内転方向になり、動きが制限されています。
















他にも様々な置き方をしてCM関節の動きを観察することができます。

磁石は様々な使い方が可能です。方向性がある道具として優秀な道具だと言えます。


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